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オスグッド

​オスグッド・シュラッター病は成長が止まるまで治らない?

 オスグット・シュラッター病とは骨端症の一種で、大腿四頭筋(ももの前の筋)の牽引(引っ張り)力により脛骨粗面(お皿のやや下の出っ張り)に膨隆を生じ、運動時痛や圧迫痛(押して痛い)、ひどい時にはじっとしていても痛みを有す疾患で、骨・軟骨と共に膝蓋腱に病変が出ると言うことで良く知られています。

オスグッド・シュラッター病

 通常、安静・ストレッチング・テーピング・バンド・疼痛のひどい時はアイシング、痛み止め等を処方され、成長が止まるまで仕方がないと言われます。確かにある意味間違いではありませんが、そもそも成長するところはそこだけでは無く、閉鎖時期は異なるにせよ、体中たくさんあるにも関わらず、なぜ膝だけ痛くなるのでしょうか?
 実はそこがポイントです。スポーツ(日常生活も同じですが)で身体を使う時、膝に関わらず身体の一部に使われる依存度が高くなると、やがてそこは破綻してしまいます。
 優れたアスリートはアクシデントによる怪我(外傷)は除いて練習量が半端でないのにも関わらず、身体の一部に限定した障害を起こしません。もちろん身体のケアーも大切ですが、最も大事なことは膝(身体)の理にかなった使い方なのです。
 理にかなっていないと、たとえば階段を上っていると直ぐに大腿部の前面(ももの前)が張ってきて息が上がってきます。同じ体力であっても身体の使い方が悪ければ疲れ易くなります。

 また、一部の筋肉に依存せず他の筋肉を共同筋として使うことにより、身体にかかる負担は格段に減少します。
 普通体力が無いと筋力が無いと考え筋トレしてしまいがちです。理にかなった身体の使い方は、最小限の力で効率よく身体を動かす。言い換えれば「こつ」を使って身体を使う。言うのは簡単ですが、みんなが簡単に出来れば皆オリンピックに出れてしまう程奥が深いと思います。しかし障害が分かっている部位について実行するのはさほど難しく有りません。
 「オスグット・シュラッター病」、 この疾患でお悩みの患者様全員が膝関節を主体とした使い方をしています。これでは大腿四頭筋(ももの前の筋肉)が主として稼働され、脛骨粗面や膝蓋腱(膝のお皿からその下の骨の所)へ過大なストレスを与えます。これを股関節を主体とした動き、筋で言えば臀筋、ハムストリングス(ももの裏の筋)を主として稼働させる様正しい動作に修正してあげれば、その場で痛みの出方が違うのが実感出来ます。
 上手く動作が修正出来ればその場で運動痛が出てきません。(症状がかなりひどい場合は少し時間がかかる場合があります)しかし単純に筋トレでハムストリングスをいくら鍛えても、使い方が出来ていなければ活用出来ない訳ですから痛みは消えません。
 また、成長期が終わった方でも、動作修正が出来ていない方はその脛骨粗面に痛みが残ったり、膝蓋腱に痛みが出たり、或いはお皿の上に痛み(大腿四頭筋腱炎)が出てくる方も当然ですが多くいらっしゃいます。
 使い方の正しくは「膝を曲げる」のでは無く「腰を落とす」という感覚です。これはほとんどのスポーツや日常生活でも同じことが言えます。トレーニングでいう正しいスクワットが基本中の基本となります。この疾患だからと言って特別なことをする訳でも無く、正しい基本動作を習得し応用をするだけなのです。
 スポーツの現場ではっきりと分かっていらっしゃる指導者の方が少ないのは残念な事です。また、この動作がしっかり出来ていないと、半月板や前十字靭帯損傷などの外傷、鵞足炎等も起こすリスクも高くなります。
 膝だけで無く、肩関節や肘、手首、首、腰等のスポーツ障害も対応致します。
 お悩みの方はお気軽に是非当院へご相談下さい。自信をもって痛みは「必ず治ります」と言えます。

突き指は病名?

「突き指」は病名?

日頃診療中に「突き指しました」とおっしゃって来られる患者様がよくいらっしゃいます。診察をして「靭帯損傷」とか「掌側板損傷」とか説明させて頂くと、「えっ!?突き指じゃあないんですか?」とよく聞き返されます。「突き指」とは「指を突いた」という行為で、いわば「転んだ」と言うのと同じで病名ではありません。「突き指」することによって、結果、骨折したり脱臼したり捻挫したりします。

引っ張ったら

「突き指」は引っ張ったらいけない?

「突き指」によって、結果、骨折や脱臼、捻挫等をしますのが、確かに骨折や脱臼の場合医学的に正しい方向へ引っ張って整復した方がいい時もあります。逆に腱断裂や靭帯損傷などは断端を引き寄せなければいけません。状態もわからず、ただ闇雲に引っ張るのは状態を悪化させたり最悪手術を必要になる可能性を引き出します。医学的に状態を把握していなく単に引っ張るのは危険です。

坐骨神経痛
複雑骨折

ばらばらに折れたら「複雑骨折」?

「複雑骨折」は一般の方にとってはよく勘違いされている言葉です。別名「開放性骨折」と言い、骨が骨折した時皮膚を超え外に飛び出し外との交通があった場合に使われる言葉です。
 一見、骨がバラバラに折れた状態を想像しがちですが、それは「粉砕骨折」です。傷口から細菌感染があって骨隨炎など起こすと厄介なので「複雑」なのです。

レントゲン写真
冷やすとしたら湿布?
冷やすとしたら

冷やすとしたら「シップ」?

湿布

 一般的によく使われるのが、いわゆる「冷感シップ」。
商品によって多少の違いは有りますが、殆どの場合成分にメントールが配合されています。これは消炎鎮痛作用と清涼感(スースーする感じ)を出しますが、実際に温度が下がる訳ではありません。また、ハッカ油や酢酸トコフェロール(ビタミンE)やトウガラシエキスが入ったシップは血管拡張作用が有る為、急性期外傷では重症ほど症状を悪化させる可能性が高い為避けるべきです。
 風をひいて熱が出て頭を冷やさなければいけない時、湿布をされる方はほとんどいないと思います。
 冷やすには氷や冷凍させたゲルパックを使い物理的にのがお勧めです。一般に市販されている冷却シートでも2~4度しか下がらない様ですので痛みや熱感が強い等症状が強い時はシートでは無く、氷等を使いましょう。

冷やしたら良いか
冷やしたら良いか

冷やしたらいいのか、温めたらいいのか?

ケガをしたら出来るだけ早く冷やすべきです。どこ何処だから温めるとかは有りません。とにかく冷やすのが日本だけでなく世界中どこでも基本中の基本です。シップは避けましょう(殆どの湿布に血管拡張作用する薬品が入っており、症状を悪化させる可能性が高くなります)。急性期で症状が強い時は間違っても温めてよく揉むという事は絶対してはいけません。(軽い症状の場合はあまり影響はありませんが。)

アイシング

 冷却が有効なのは熱感があったり痛みが強い時で、急性期・慢性期とかは関係有りませんが、神経痛はそのかぎりでは有りません。実際の場では急性期が過ぎて落ち着いた頃、朝は温めて、夕方は日中負担がかかっていた為腫れと熱感、痛みが出て冷やすという場合もあります。
 ではどういう時に温めるかということですが、強い痛みが引いてきて鈍痛や違和感になった時や、熱感が無くなって落ち着いてきた頃からです。という事は、冷やすまでも無く、温めるまでも無い時期も有ります。
 分から無くなったら、考えずに気持ちいい方が正解になります。身体は欲する方を気持ちよく感じます。風邪をひいて頭が熱い時は冷やしたいと思ったり、体が寒ければ温めたいと思うのと同じです。
 臨床的には冷却の方が適応範囲が広いと言えます。

どのくらい冷やす

どのくらい冷やせばいい?温度は?

これにはいろいろ説があり、必ずしも決まっていません。しかし大まかに通常は20分程度を基準に、急性期の腫れて熱感がある場合や大腿部の様な大きな部位は、30分~40分程度冷却が必要と云われています。逆に指のような小さな部位は10分程度でも十分だと思われます。真剣に早く治したい時は1~2時間おきに12~24時間行います。(状態により時間は変化させます。)また、急性期において損傷度合いが強い場合、出来れば皮膚表面温度は1~10度まで下げ、皮膚感覚がある程度麻痺するまで冷やしましょう。

膝の水

膝の「水」は抜いてはいけない?

 膝に「水」が溜まるというそのものの病気があると思われている方も少なくありませんが、これは症状で変形性膝関節症や慢性関節リウマチであったり化膿性関節炎、外傷、関節症などが原因で結果的に水腫や血腫を起こします。

 関節内に溜まった「水」は医学的には抜いたほうが良いかどうかは状況によります。しかし「水」が溜まったからと言って、やたら無闇に何回も抜くのもどうかと思われます。抜かなくても膝をくるむ関節包は吸収する機能をもっているからです。

注射器

 一般的に言われる「水」とは、関節液の事で、本来関節の潤滑と関節軟骨の栄養をになっています。通常はヒアルロン酸のタンパク複合体によりやや粘度を持っていて、分泌吸収のバランスを保ち一定量を維持していますが、関節内で炎症を起こすと滲出液により「薄く」なります。つまり、軟骨はあまり栄養をもらえず、滑りも悪くなり摩擦も増しより炎症を助長させます。関節に水が溜まるという事は炎症と、溜めている関節包が膨らみ痛みが生じる為、水を抜けば劇的に痛みが和らぐことがしばしばあります。
 しかし炎症が消えなければ抜いてもまたすぐに溜まってしまう為、何回も抜くという事になります。ただ抜くだけだと薄くなったとは言え、栄養と潤滑液も抜くという事なのであまり良いとは思えません。整形外科さんでは変形性膝関節症の場合など穿刺した後ヒアルロン酸ナトリウムと言う関節液と類似した薬を入れる事で疼痛の緩和を図ります。
 メーカーの臨床実験値では中程度以上効いた方が66%と出ています。また、これは通常1~2週間程度で吸収されてしまう為、1~2週間に一回注射する事を勧めています。もちろんそのまま痛みが消失してしまえば、一応治った事になります。
 また、化膿性関節炎の疑いや、外傷による関節血腫の疑いがある場合は関節液の成分を調べる必要性も有りますので、「水」を抜く事に意味が出てきます。
 単純な炎症の場合、適正な物理療法を行えば炎症が治まり、溜まった「水」は関節包によりしっかりと吸収してくれますので、抜く必要もありません。(あまりにも多く溜まった場合は一度抜いた方が手取り早い事があります。)

足を組んだら

足を組んだら骨盤がゆがむ?

��足を組む

 「足を組んではいけない」と言う意見も有りますが、組んでも問題ない考えます。どんな姿勢だろうと偏った姿勢は長年の間には身体に弊害をもたらすと考えられますが、言い換えれば色々な姿勢をすることは身体に柔軟性を与え、身体の一部にストレスを溜めにくくします。足を組むのもなるべく左右同じくらいすれば問題はないと考えます。
 元々利き手利き足が有りますので、足に関わらず身体全体として左右対称に使っている方は少ないと思います。理論的には生きている年数が多いほど、偏りが大きくなっていっても不思議では無い為、出来ればなるべく左右同じくらい使う方が良いと考えますが、物がある位置なども決まっていたりして実際にはなかなか難しいですね。
 

筋肉を付ければ

筋肉を付ければ痛みが取れる

筋トレ

 リハビリの基本は痛みの無い範囲で行う事ですが、筋トレのリハビリを教わりその通りに行ったらかえって酷くなった方も珍しく無いと思います。

 鍛えると称して調子の悪い所に筋トレしてそれ以上負担をかければ症状が悪化するのは当然です。 

日常診療では、膝が痛いのでももの前の大腿四頭筋を鍛えると良いと言われ、一生懸命やってひどくした方や、肩関節が痛いので良かれと思ってペットボトルなどを使い体操していたら余計に悪化したという患者様が多く見受けられます。
 痛いという事は簡単に言えば身体からの注意信号ですから、単純に筋肉を付ければ痛みが取れる訳ではありません。炎症期で痛みが強い時はやはり安静が基本です。積極的な治療では、患部の状態により冷却や温熱療法、痛みに合わせた運動療法(関節で言えば痛みの無い範囲での動きを馴染ませる自動運動や、正しい身体の使い方を習得する事)や超音波療法などの物理療法です。正しい動作の習得は、関節に負担をかけず最小限の筋力で効率よく身体を動かすという事を目指します。
 要は「こつ」を身に付けること。動きに無理があったり、力に頼った動きは必ず身体を故障させます。筋肉は効率良く動かす事によって結果的にバランス良く付きます。運動レベルを上げたい方は目的とする運動特性に合わせた動作に負荷を上手く与える事で総合的な筋力アップが望めますが、ボディービルダーでなければ出来るだけ全身を使い、「効かない(疲れさせる事を目的にしない)」様に行うべきです。

肩関節が痛い時

腕を上げたり後ろに手を回した時に痛みが出る。或いは腕が途中までしか上がらなくなると、良かれと思って、痛いのに一生懸命肩関節を動かして、結果症状を悪化させる方は少なく有りません。腱や軟部組織の炎症、特にインピンジメントと言って肩甲骨の肩峰下で腱が擦れて炎症を起こす場合がほとんどですが、基本的には安静が第一です。じっとしてても痛いとか安静痛が有る時はアイシング(冷却)を20分~30分すると消炎や麻酔効果があります。痛い時に無理やり動かすという事は調子の悪い腱に、より負担をかけてしまう為、逆効果になります。丁度切れそうなロープを使って無理やり引っ張るようなものです。中には肩関節が動かなくなってしまうと思って、痛いのに頑張って動かした為、やればやるだけひどくしている方も珍しくありません。基本的に痛い時は積極的に体操をする必要は有りません。
 治療の基本は、負担をかけない安静と、治るには組織代謝によって炎症が取れて組織修復していきますから、適正な物理療法か炎症期で疼痛著明であれば、痛みに関してステロイドを含む注射が即効性があり楽になる場合が多いです。
 炎症期(強い痛みが無くなってきたら)が過ぎて、なおかつ肩関節の可動域制限があれば、自分の「力」で上げるのではなく脱力して他動的に痛みが無い範囲でストレッチングしていきます。テーブルに手を乗せて、身体を引いて可動域を広げるやり方もあります。また有名なアイロン体操もそれに当てはまります。これは、力を抜いて痛くない範囲でアイロンの重さと遠心力で動かす運動ですので、頑張って負荷をかけながら行うものでは有りません。最終的に肩関節が硬縮して動かなくなるというのは、特殊の場合を除いて有りません。
 もう一つポイントは、肩関節(狭い言い方では肩甲上腕関節)を支点とした使い方ではなく腕の支点は胸の前の胸骨と鎖骨で作られる胸鎖関節を支点とし、肩甲上腕関節は途中の関節として使う感覚を覚えなければ、治ってもまた再発してしまいます。

歩く時は

歩く時はしっかり踵(かかと)から着いて、最後はつま先で蹴るのが正しい歩き方?

ウォーキング

 「歩くときは踵からしっかり着いて最後はつま先で蹴る」というのが良いとよく耳にします。

 しかしながら実際それを真に受けて歩いている人で疲れ易くなったり足が痛くなったりする人は珍しくありません。

 どうしてでしょうか?

​歩くとは言い換えれば「重心移動の連続」とも言えます。

その方法は大きく分けて二種類有ります。​

 一つは重心をを安定させたまま筋力で移動させるやり方。

 もう一つは重心を崩してから反射的に足を出すやり方です。

 歩行サイクルの着地では、結果的に踵、あるいはフラット着地と言ってほぼ同時に足全体が着くようになりますが、大事なのは意識的に踵から着くように「努力」して歩くのでは無く余計な力を抜いて自然に脚を前に出せば、結果的に踵から着くようになるということです。「踵から着く」という言葉のままに踵からしっかり着くと行くことは、足首を意識的に使う為疲れ易く移動するに当たってブレーキになってしまい円滑な歩行を妨げる事になります。
 そもそもつま先から着く方がよっぽど努力が必要ですから「踵から着く」意識は全く必要ありません。正しくは脚を前に出せば自然に踵から着く様になりますので着地時は何も考えなくて良いということになります。
 逆に効率の悪い歩き方とは、・意識的に大きく前の方に足が着く様に大股で歩く ・踵からしっかり着く ・つま先で蹴る ・腕を意識的に振る ・上半身は胸を張って起こす(垂直に立てる)になります。これらは全て前進しようとする動きに対してブレーキ動作になり、最小限の力で重力を上手く使った効率の良い歩行とは真逆になります。
 同じ速度・同じ距離を歩いた時に、他の人より疲れない、より効率の良い歩行(動作)、身体に負担をかけずにいくら歩いても疲れ難いのが正しい歩き方となります。
それは、重心移動を第一とする事。
少し長めに歩くとふくらはぎが張ってきたり疲れてしまう方、人より歩くのが遅くなってしまう方は、効率の悪い歩き方をしている可能性が大きいです。
詳しくは、ここでは書ききれませんのでご興味のある方は当院へどうぞ。

踵を浮かす

スポーツしている時はする時は踵を浮かしている方が早く動ける?

バスケ、バドミントン、テニス、バレーボール等でアキレス腱炎やシンスプリントといったスポーツ障害の患者様を診ていますと、部活で指導者の方に「踵(かかと)を着けないでつま先立ちで構えろ」と指導されたり自主的に踵を意識的に浮かしている人が多くいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 踵を浮かしてつま先での構えは一見パッと直ぐに動けそうに連想しがちですが、一考を要します。
 つま先立ちの場合、立って構えていること自体が不安定なばかりで無く、下腿(ふくらはぎ)が疲労し障害を起こし易くします。結果、アキレス腱炎やシンスプリント、足底腱膜炎、中足部(足の甲=リスフラン関節の関節症や中足骨の疲労骨折など起こすリスクが出てきます。
 疲労し易いと言っても前方に移動する事が初めから分かっている場合は、一時的に踵を浮かしてつま先での構えは有効かもしれませんが、相手(ボール等)の動きで前後左右どの方向にも反応しなければいけない場面では、一番安定した構え(ニュートラルの状態)からいかに重心を崩して(ここで初めて不安定な状態を作って)移動できるかがポイントとなります。
 移動するにはニュートラルの状態から瞬間に膝を抜き、重心はそのままで行きたい方向と反対側に足を着けば、バランスが崩れるので蹴らなくても身体は勝手にバランスが崩れた方向へ行こうとします。野球選手がボールを打った後、前足を一旦引いてから走り出すのはその為です。
 筋肉に依存しないで(筋肉に依存するとタメが必要になり反応が遅くなります。)重力を上手く使うことで、身体に負担をかけずに早く移動する事が可能になります。

​ 詳しくは当院まで。

構え
つま先で蹴る

速く走るにはつま先で強く蹴った方がいい?

つま先で強く蹴ると一見早く走れそうに考えがちですが、出力割合は臀筋・ハムストリングスが最も多く、次いで大腿四頭筋、下腿三頭筋、そして下腿の深部筋が最も出力割合が少なくなるのが理想的です。分かり易く言えば体幹に近い多関節筋(関節を二つ以上またぐ筋)をメインに使った方がいいという事です。
 解剖学的にも筋肉は末端にいくほど数が多くなり細くなっていきます。末端は細かい事は出来るように出来ていますが、大きな出力を出すように出来ていません。

つま先で蹴る

末端の筋肉、つまりふくらはぎの筋肉をメインに使うと、頑張っている割には早く走れないばかりか、細い筋肉ですから疲労し易くアキレス腱炎やシンスプリントになり易くなります。また炎症までいかないにせよ、ふくらはぎが発達、太くなると走る時に重りになってロスが多くなります。丁度重いシューズを履いて走るようなものです。
 早く走るには着地した後力を入れて蹴るのでは無く、逆に足首の力を抜くと前に崩れやすく楽に早く走れます。

ももは高く

ももは高く上げた方が速く走れる?

腿上げ

もも(又は膝)を高く上げて走るという事は、前に移動するにあたって推進力を得られないばかりか疲れるだけでロスが多く、足の上下運動により重心が上下に振られ安定した走りができません。また腸腰筋や大腿筋膜張筋、大腿四頭筋の一部の大腿直筋に負担をかけ、障害を起こし易くします。

また、ももを高く上げて走ろうとすると上体も起きてしまい前への重心移動の妨げになりかえってスピードを下げてしまいます。
 走る時は前に身体を崩しながら移動していきますので、もも上げはあまり意識せず、最短距離の軌道になる様に走るだけで良いのです。

走る時は上体を立てる

走る時は上半身は立て気味で重心を高めにした方が速く走れる

上半身を立てて走るという事は、前に崩れにくくなる為、重力を上手く使えず筋力で前進する形になる為筋肉が疲労し易く、スピードも遅くなります。そして腰が反り易くなり、腰部・臀筋・ハムストリングスにも負担がかかり易くなる為障害を起こし易くします。
 また、重心を高くすることは、腰が浮き上がってしまい前進力が失われ逆に遅くなってしまいます。

重心を高めに
ストライド

速く走るにはストライドは大きくした方がいい?

ストライド

走るには身体をどう崩すかにかかってきます。例えば立っている状態からそのまま前に倒れます。そのまま何もせず倒れていけば、転んでしまいますが、転んでは困るので片方の足が前にでます。倒れる時重心の真下に足を着地すればまた体は前に倒れようとします。これの応用が歩きであったり走りであったりします。要は重力を使った重心移動がポイントになります。
 倒れようとした時に、大きく前に足を踏み出して着くと倒れずに止まる事が出来ます。これは走る時に重心の真下に着地せずストライドを必要以上に大きく取るとブレーキをかけながら走ることになり、効率が悪くなる事を意味します。ストライドを大きくとるという事は、疲れるだけで効率が悪くかえって遅くなります。

腕を大きく振る
走る時のポイント

速く走る時のポイントは?

速く走るポイントは

・力まないで身体の重心移動を主する。

・スピードは身体全体の前傾角度及び股関節伸展で決定される。
   結果、腹筋も背筋も一番使わないところで走れる。
・腕は反射的に交互に出る脚に対してバランスを取る為に振られる為、意識して大きく振らない。
・ストライドはスピードによって決定される為、足は重心の真下辺りに着地する。
・股関節の送りが弱くなる為、もも(膝)は意識して高く上げない。
・送り足は股関節をメインにして足首またはつま先では蹴らずに逆に力を抜く。
・腰を高い位置に保とうとしないで倒れこむ様に重力を利用する。
 等になります。
 簡単に言えば重力を上手く使えば勝手に身体が前に行こうとし、大きな筋肉でアシストするするという事になります。

速く走るには
体幹軸とは

​体幹軸とは?

「体幹軸」という言葉は聞いた事があってもそれを感じながら身体の操作を行なっている方は少ないと思われます。

 テニスやバドミントンや卓球、野球やサッカーなどはもちろんボクシングや空手、柔道などスポーツや武道はもとよりダンスなども基本「体幹軸からの円運動」から成り立ちます。

解剖学的には体幹軸は有りませんが、動きの中の感覚として体幹軸はとても大切になり、円運動の為の軸となります。

特にスポーツにおいては大切で体幹軸からの始動が脱力された上肢あるいは下肢に伸張反射をもたらしスピードとパワーを生み出します。

体幹軸に対して色々な表現があるかもしれませんが、感覚としては、上半身の上から見て頭の真ん中から「縦に芯」があるイメージとなります。 

上半身の「体幹」と混同することも有りますが、体幹とは上半身全体を指します。体幹軸はその中にある感じとなります。

体幹軸を使っての足踏み

​体幹軸を使った足踏み

(分かり易くする為後に腕を組んでいます)

体幹軸は「しなり」が有りながらもしっかりとし、その周りに肉付きした体幹が上半身となります。

また体幹軸はアイススケートでの◯回転ジャンプや体操競技の床運動で◯回転捻りの様な動きながらでも存在します。

なお、体幹トレーニングといって体幹の筋トレをしてもほとんど体幹軸の感覚を高めたりする事は出来ません。

体幹軸動きの分類

​体幹軸での動きの分類

ゴム動力

体幹軸での分類として大きくは二つに分ける事ができると考えられます。

一つは体幹軸をゴム動力飛行機の様に捻ってその反力で行うやり方です。

もう一つは体幹軸をでんでん太鼓の様に捻らず回転はしますが軸の周りがやや遅れて動くやり方です。

一つ目の体幹軸を捻って行うやり方は、例えばテニスでのフォアの場合腰が先に回って後から肩や腕を振る様になります。

このやり方の考え方が多いかもしれませんが、この方法は結局力で行う事になる為に筋力が必要ですので疲れ易くなります。また腰を捻る形になるので椎間関節に負担がかかり腰部疾患になるリスクを背負います。

二つ目の体幹軸を捻らずその周りが遅れて動かすやり方は、テニスでのフォアの場合腰と胸は同時に動き、肩甲骨から腕は一瞬後からそれに引っ張られて動きます。

初動でのパワーは大胸筋の伸張反射により発揮される為、脱力が大切でさほど筋力を必要とされずパワーが出る為疲労もし難くなりますので障害リスクを減らすためにもこちらのやり方を推奨しています。

体幹軸動きのメリット

体幹軸を意識した動きにはどんなメリットがあるのか?

体幹軸を使った動きは身体がぶれず安定し伸張反射を上手に使ったやり方はスポーツにおいてスピードとパワーが上がり結果パフォーマンスを向上させ障害リスクも減ります。

また、伸張反射を使ったその動きは疲れ難くスタミナが温存されます。

体幹軸の感覚

​体幹軸を意識した動きはどんな感覚なのか?

体幹軸を使った動きのイメージは丁度「でんでん太鼓」と似ています。

でんでん太鼓は軸棒を切り返し回す事で紐の先端にある球が太鼓に当たって音が出る玩具です。

軸棒が体幹軸で紐が腕といった感じとなります。軸棒を回して切り返す時に球は紐に引っ張られて太鼓に当たり音が出ます。そして軸棒を鋭く切り返すと太鼓は大きな音が出ます。

ここがポイントでスポーツの場合パワーが出て素早い動きができます。でんでん太鼓の紐は柔らかいので上手く動きますが。身体で言えば体幹軸をしっかりさせた上での上肢あるいは下肢の脱力が大切になります。

体幹軸から動く事で、体幹軸以外は体幹軸の周りの体幹も含めでんでん太鼓のように肩甲骨から腕の先にかけて一瞬遅れ、しなやかに動きますから見た目には力強さが出ません。この遅れていくと言う意味ではムチと同じです。

でんでん太鼓

​でんでん太鼓

竹とんぼ

​竹とんぼ

また「竹とんぼ」のイメージとして解説しますと、竹とんぼは軸棒を回すと羽が回って飛んで行きます。しかし羽を持って羽を回そうとしても軸棒もぶれ上手く回せず、飛んで行きません。

これは野球の投球で例えれば投げるにあたって加速距離を伸ばそうと腕を後に振りかぶってボールを投げようとするといわゆる「手投げ」となります。力を入れて投げても頑張っている割には速いボールを投げる事が出来ません。また羽を持って竹とんぼを飛ばそうとするのと同じで体幹軸もぶれるどころか軸が出来なく体が安定しません。

​ただし、竹とんぼのイメージは軸棒と羽根は一体化している為上肢や下肢が一瞬遅れて動く様な脱力して伸張反射を生み出すイメージとは違いますので、羽を持って回しても軸棒がぶれてしかも飛んでいかないという所が解説のポイントです。

軸走り

軸走りとは?

 軸からでの走りや動きは右半身左半身と言うように左右身体全体が交互に使われる為、画期的に身体操作が変わってきます。
 テニスやバドミントン・野球等はもちろんボクシングや武道・ダンスまでも、この軸の動きで行われています。しかしながら、テニスであれば普通ボールを打つ時は軸で打っていても、ボールを追いかける際は軸走りでは無く、普通の走りのリズムにに戻ってしまう方が殆どです。優れたボクサーは走る時も「軸走り」が出来ている為、走りながらシャドーボクシングが可能になります。一般的な走りではシャドーボクシングが出来ません。
 話がそれてしまいますが、「軸走り」では、雨の日のさした傘や手に持ったカバンも邪魔になりません。昔の武士が刀を持って走っても邪魔にならなかったのはうなずけます。ちなみにテレビなどで活躍されているダンスの得意な芸能人の方々は知ってか知らずか、しっかり「軸の動き」のリズムが出来ていて驚かされます。
 また、「軸走り」は普通に走るより、疲れにくいのも特徴です。もちろんその疲れ難さは色々なスポーツに応用出来、結果同じ体力であってもスタミナがもつということになります。
 ご興味のある方は当院へどうぞ

軸走り

​体幹軸での走り:井上尚弥選手

​(スポニチより)

進行方向に対して体幹軸を使って上半身が右に向いています。​

短距離走

通常の走り:陸上競技

​(JOC HPより)

進行方向に対して上半身が正面を向いている為、腕と脚だけが動いている。​

(余談:踵を浮かしつま先で蹴ろうとしている為​せっかくの身体前傾を起こしてしまい重心移動を阻害している。効率が悪くなる上に足部の障害を起こし易くしている。)

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